コミュニティラジオの頃

(41)スーパー芸人アーティストな頃

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コミュニティラジオの頃 はじめに

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アマチュア劇団上がりでラジオ局に入社。

夜の放送を任された中で、自分のやること。

それは面白い放送をすること。

多くのリスナーを獲得すること。

そしてクライアントを増やすこと。

となるわけだが、慌ただしい中で開局し

毎日休みなく何時間も喋り続ける。

いい放送もへったくりもなく

とにかく時間を埋めなくてはいけない。

そんな毎日。

自分のやることの一つとしては、

まず目立とう!

そう考えて誰にも相談することなく

勝手に名付けた自分のキャッチコピーが

スーパー芸人アーティスト・・・だった。

スーパー芸人アーティスト。

今こうやってあらためて活字で見ると

このうえなくださく、一ミリもカッコよくない。

なのに当時は

「ここからの時間は、私自称スーパー芸人アーティストみぞっちこと溝手孝司がお送りします」

などと喋っていた。

恥ずかしい。

このうえなく恥ずかしい。

しかし
スーパー芸人アーティスト

の上に

自称

とつけていたのは、本人なりの照れ隠しの一つだったと思う。

このスーパー芸人アーティストの肩書は

たぶん1年くらいつけていたと思う。

そのうち夜の放送がおとなしめになって、

夜から昼にシフトが代わって

スーパー芸人でもないよなーと

この肩書を言わなくなった。

いつからかも覚えてないし、それについて言及することも

他人から言われることも一切なかった。

なんで止めたんだろうね。

で、この肩書を4年くらい放置して、私が局を辞める最終日。

番組の最終回のオープニングであえて使ってみた。

「MC冗アナ最終回。パーソナリティは、私自称スーパー芸人アーティストみぞっちこと溝手孝司がお送りします」

一緒に番組を担当していたCちゃんが、初期の頃のリスナーだったので

「わぁ、その肩書。懐かしくてちょっとウルっとしちゃいました」

と言われた。

開局日に勢いで付けた肩書が、

ラジオを辞める日に、ようやく成仏できたのであった。

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