社長ブログ

ウィンウィンが本当にウィンウィンになることはそう多くない

ウィンウィンという言葉があまり好きではない。

ウィンウィン

双方に利益があることを言うビジネス用語とされるウィンウィン。

私の仕事も当然ながら取引先がいて、

お互いがプラスになることで次に繋がるわけだから

まぁ言ってみればウィンウィンなわけで、

ウィンウィンにならない仕事相手とは、あまり次の仕事には繋がらない。

つまりうまくいっているビジネスパートナーや

取引先、お客さんやクライアントとは

いつでもウィンウィンな関係ができていますが、

それをいちいち「いやぁ今我々ウィンウィンですね」

などと言うことはない。

この「ウィンウィン」という言葉を持ち掛け営業、ビジネスに来る人のほとんどが

「お互いのウィン」

じゃなくて

「自分のウィン」

のために近づいてくる。

「よい儲け話がありますよ」

「あなたのビジネスにプラスになるお話があります」

「これ始めるといいですよ」

そうやって近づいてくる人が私に提案する案件は、

自分が儲けたいビジネスの代理店になってほしいというものや、

絶対儲かるから(その保証はないのに)スポンサーを打診してきたり、

あなたのためといいながらどう考えても相手のことより自分の利益を考えた誘いだったり、、、。

会社なんてやってると、そう言った誘い、営業が多い。

私はほぼ行かないのだが、交流会やランチ会といった類のイベントの中では、

儲け話やウィンウィン話で溢れている。

「あなたにぜひ会ってほしい人がいるんですよ」

こういった誘いは、9割以上の確率でいい思いはしないので極力会わないで済む方法を考える。

「会ってほしい人」が本当に何かしらのプラスになるなら、

おそらくこんな勿体ぶった言葉の後紹介されなくても、

どこかで会うことになると思う。

「紹介したい人(Aさん)」とあなた(Cさん)に勧める人と紹介された人(Bさん)。

その3人が向き合って話すことは何か。

ほぼ間違いなく「ウィンウィン」らしい話の誘い。

それも1:1ではなく、

A+B:Cのウィンウィン話。

二人がセットになりいかにこの話がウィンなのかを力説する。

A「Bさんはこんなにすごい人なんです」

B「AさんからCさんという素晴らしい方がいると聞いて」

たいていAはBを褒め、BはAがCを慕ってるみたいな流れにもっていく。

これによってAは「ね、私はあなたのこといつも褒めてるんですよ」というアピールになり

Bは「そんなあなたを褒めるAに絶大な信頼を受けている人」となる。

そんな二人が力技でくるわけだ。

「Cさんにとっていい話です」

「ウィンウィンの関係で行きましょうよ」

二人のどちらか、または両方を信じてしまうと、

そのウィンウィンの先にどんどん期待しのめり込んでしまうだろうが

そもそもこのウィンはAとBがCを捕まえることで得るウィン。

AとBがウィンを手に入れる代わりに

面倒なことやいろんな負担がこちらに押し寄せてくるわけだ。

そして・・・

「おいおい話が違うよ」

Cが言うと、Aはこう言うのだ。

「じゃあだれか紹介してくださいよ。そうすればウィンウィンですよ」

CはDさんにこう言う。

「Aさんという会わせたい人がいるんですよ」