コミュニティラジオの頃

(19)元気がなくて悩んでいる秋

朝8時半に出社し、夕方5時に帰る。

これが8月9月10月の毎日。

やることといえば・・・

プロデューサーからの課題(5分番組を作れ、とか、1時間番組の企画書を作れとか)が出て、それを週に1回披露する

有線放送内の音楽番組を月1回くらい担当があって作る

勉強のためとか言われてどこかに連れてかれてその人の話を聞く

・・・何やってたかなと記憶を思い起こそうとするのだが

ホントその程度。

これで平日会社行ってダラダラして土日祝日は完全お休み。

こんな平和すぎる毎日で私はどうなったか。

5年間住んでいた札幌を離れ友人知人もいない帯広。

局の同期メンバーは私以外は全員女性。

それなりに会話はするが、同僚であって友達じゃないしね。

「こういう時に番組の準備や勉強をしておきなさい」

上司は言うが、いつ開局するかも何をするかもわからない時点じゃ

準備や勉強ってのなぁ…

その後開局が迫り「時間がない、あの時準備しておけば…」

となったものだが、だからってこの時に準備や勉強たってやることなんか限られていた。

で、仕事終わってから家でナイター見ながらビール飲んで。

土曜日曜はばんえい競馬行くか、釧路のウインズに行く(当時は帯広でJRAの馬券が買えなかった。ネット投票なんかもなかったしね)。

そんなだらだらの毎日。

朝の一分間スピーチもいつの間にかなくなったし、

出かけてきます!といえばどこ行ってもいい(たいていは本屋か図書館に行ってた)

そんな感じでいたのだが、

なぜだか

「溝手が元気ない」

「帯広に馴染めていないんじゃないか」

とか言われるようになる。

溝手って、今もそうなんだけど

何も考えずにボケーっとしてるだけなのに

・元気なさそう

・悩みありそう

と思われたり、

ただ黙ってるだけなのに

・怒ってる

・機嫌悪そう

と思われることがある。

怒ってもいないのに

「なに怒ってるんですか?」

と相手が怒ってくることも何度もある。

怒ってるの、お前だろ!

で、帯広に来て2-3か月。

まだ開局の日程も決まらない頃は、

勝手に溝手が元気ない人キャラ、悩んでるキャラにされたりした。

札幌のプロデューサーからも

「悩みあったら何でも言えよ」

と言われるし、

親会社の人からも

「たまに札幌帰ったら」

とか言われる。

いえいえ言ってないだけでしょっちゅう札幌行ってましたよ。

当時の彼女・札幌在住でしたし。

でもまぁ、せっかく心配してくれているので

相手の夢を壊しちゃいけない(夢ってなんだよ!)と、

悩んでるふりや迷っているふりをするキャラを出していた。

ま、そのフリも簡単で、喋らずボケーっとしてれば勝手に相手がそう思ってくれる。

そんなこんなで10月になった。

まだ開局の日程が決まらない。

相変わらず8時半に出社し、5時に帰る。

そんな何もしないボケらーっと生活が続く。