社長ブログ

書いたものがそのまま乗るとは限らない(後編)

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ある作家さんにインタビューし、原稿チェックも通り、

冊子になった自分のインタビュー原稿を読んでみると、

なんと私が書いたものと全く異なるものに変わっていた。

「あの・・・○○さんのインタビュー記事なんですけど」

編集担当に電話すると

「あぁ溝手さんに報告しようと思ったんですがごめんなさい」

作家の所属する事務所からダメ出しが出て何か所が直しが入った。

締め切り日も近かったので、所属事務所の人と編集者でやり取りして原稿は完了したという。

「何か所か直しただけだったし、溝手さんお忙しいと思ったのでこちらでやりました」

というが・・・

その何か所か直した部分が、インタビューの肝だったり、作家の言葉を伝えた部分だったのですわ。

エピソードやありきたりの感想の合間に「本音」や「毒」や「野望」をちりばめた文章が

「本音」や「毒」や「野望」 の部分がすっぽり抜けて

エピソードやありきたりの感想だけのインタビュー原稿に。

だけどインタビュー・文には溝手の名前が。

いやいや俺こんなの書いてないよ。

書いた文章を勝手に変えられ、勝手に返られた文章の責任者になっているのも納得できないが、それ以前にこの変えられた文章を作家さんはチェックしたのかな?

作家さんも溝手同様に大幅修正されたインタビュー原稿の存在をもし知らずに読んだとしたら

「あのインタビューした奴、俺の送った原稿と全然違うこと書きやがって」

と思っただろうな。

1時間も話していただいた作家さんに申し訳なかったし、

自分が書いた文章を断りもなしに変えられた編集にも頭が来るし、

このなんの変哲のない文章が溝手の力量と思われたら腹が立つ。

なぁんてことは思って当時は一人で怒っていたな…何てふと思い書いてみた。

ちなみにあのあとあの出版社とは仕事をしなくなったし、

インタビューを受けてくれた作家も、いつのまにか文学界からフェイドアウトしている。

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