フリーライター時代

フリーライター時代(1)売り込んだらフリーライターになれた

溝手のキャリアを人に説明する時

20歳から5年間演劇

25歳から5年間ラジオ

30歳から5年間ライター

35歳から5年間出版編集

40歳からアフィリエイター、それからユータスネット

という感じに5年ごとに新しい何かが始まってる。

「職業は?」と聞かれ説明が面倒なので

「ライターです」と答えてた頃が長かったが

出版編集時代含めてもライターで飯食ってたのは10年くらいだよなー

とか思ったり。

「溝手さんって何でライターやってたんですか?」

この前、ある場でそう聞かれた。

ちょいと説明したが

「そんなんでライターになれちゃうんですか」

と言われた。

そんなん・・・っていうのも失礼だよなーと今思えばそう感じるが、

キャリアゼロでいきなりフリーライター名乗ってたんだから

そんなんでライターになったんだよな、と今思えば思う。

そんな記録…不定期でブログに書いてみる。


フリーライターになったのは30歳過ぎ。

正確には31歳になってたな。

ラジオの仕事を辞めて、その少し前に結婚して。

2ヶ月くらい日本中のあちこち一人旅して。

帰ってきたらどこかで働こうかなと思いながら働けず。

失業手当もらって。

手当もらえるから金は手元にあるけど時間だけあって

時間はあるけど何もなく

何もないまま手当の期間を終え

30から31になろうとしてるのに何も決まらない。

まぁ選ばなければ仕事の一つや二つは見つかるのかもしれないが

クリエィティヴだのマスコミだの、勝手に自分で仕事を選ぼうとしてるから

いくつか声かかったり売り込んだりはしても

単発の仕事はあっても継続の仕事は無く、

気づいたらラジオの仕事辞めて1年が経っていた。

単発仕事で1万や2万もらっても家賃も払えやしない。

とりあえずバイトすっか、と31になってコンビニで働く。

自分の中ではコンビニバイトは20代でやってたから別にそれと同じさと思っていたが

体力的疲労、それから精神的ダメージがきつかった。

その店の店長が厳しい人で行くたびに怒られた。

人間性から何から否定される。

30まわってなんでこんな屈辱味合わなきゃいけないんだ。

そうだ。コンビニバイトをしてるからだ。

自分の仕事をしよう。

なんだろ?

今すぐできる仕事。ライターだ。

と思った。

ライターしたことないのに、

ライターだ、と思った。

知り合いもつても無い。

なのにライターになると決めた。

当時はまだSNSもない、ブログがある程度でそこまで自称ライターが多い時代ではなかった。

コラムなりエッセイなりを数本書いてみた。

これを出版社、新聞社、放送局に片っ端から送ってみた。

ライターになる。なれる。そう思って。

今思えばいきなり「お笑いの未来」とか「ダイエーホークスの初優勝に思う」とか

そんなコラムをしかも名のないただの31歳の男から送られてきたところで

誰が相手にするんだよ、と思う。

もし今誰かに相談されても

「やるのは勝手だけど結果は望むなよ」

と答えるだろう。

50社や60社には送ったと思う。

最初に買った切手50枚が無くなっていたから。

送っても送っても連絡は無い。

当たり前…ところが、連絡が来たのです。

「K社のHと申します」

あ、きた・・・フリーライターになれるかも?

コンビニバイトを始めて3か月目の秋だった。