読書6 漂流者 マック鈴木 三交社
元メジャーリーガー。
マック鈴木がアメリカへ渡ったのは1992年。
まだ野茂英雄も近鉄で投げていたころ、すでにアメリカのマウンドに立っていた。
マックと同時期早稲田大学を中退した大越もマイナーリーグのマウンドで投げていたのは、当時のニュースで見た記憶がある。
大越は甲子園の準優勝投手で早稲田でも1年で優勝試合のマウンドに立っていたのでわかるが、もう一人のこの人は誰?と思った記憶がある。
今と違い、海外の野球に挑むのは挑戦ではなくて日本にいれなくなった。
その辺の話がなかなか読みごたえがある。
大リーグの舞台に立ち、そして日本のオリックス、メキシコ、ベネズエラ、ドミニカ、関西の独立リーグと様々な地でプレーし36歳で引退。
知らない話や当時は報道されるはずがなかった今だから書ける話も満載。
書籍のサブタイトル
「野球さえあれば、世界のどこでも生きていける」を身をもって体感した男の物語だ。
⇒漂流者
読書7 ホークス3軍はなぜ成功したのか? 喜瀬雅則 光文社新書
溝手はまだソフトバンクがダイエー、そして南海だったころからのホークスファンだ。
当然その頃北海道にはプロ野球球団はなかった。
だから2004年以降、
野球が好きというと当然のようにファイターズファンに思われたり
ホークスが好きというと、無茶苦茶不思議がられる。
それから
「あぁ、あの金満球団ね」
と言われることも。
別に表面だけで言いたい人は勝手に言えばいいじゃんとそんなこと気にしないが、本気でホークスが金満だけで強くなって常勝球団になっていると思っている人がいたら、「金だけで何もかも買えるわけないじゃん」と言いたい。
なぜホークスが強くなったのか、
育成、三軍を軸に進められるこの本を読んだら
「やっぱりホークスって金満じゃん」とは1ミリも言えなくなるに決まってる。
読書8
ミリオンセラーガール 早見蘭 中央文庫
ファッション誌の編集者を目指した新入社員の女性が配属されたのが販売促進部。ところがそんな彼女に課せられたのが無名作家の小説をミリオンセラーにせよ!
といういかにも面白くなりそうなあらすじを読んで買ったのだが
残念でしかない小説。
販売促進部、通称ハンソクの仕事は、出版社の本を書く書店へ置いてもらうことが仕事。なので出版社や書店業界の裏側の物語がだいぶ出てくる。
それは面白い。
だけど、物語のタイトルが「ミリオンセラーガール」
ミリオンセラーを出すためにハンソクの立場で出版社と・・・がメインになるのかと思ったが、クライマックスはハンソクと書店の・・・という、そっちが完全にメインになっている。
ミリオンセラーは、あくまでもついでの扱い。
こっちがメインになると期待してたので、個人的には残念でしかない小説だった。
読書9クランクイン 相場英雄 双葉文庫
落語や童話や物語でよく使われるオチに
夢オチがある。
話がどんどん盛り上がってどうなるんだーーーとクライマックスへ突き進み・・・主人公絶体絶命!!!どうなる???
夢でした。ええ!
西遊記の長い長い物語が実はお釈迦様の手のひらで起こった話ってのもそうだよね。
なんだよーと。
クランクインも最後は何だよー!さ。
ネタバレになるから書かないけど、
○○オチにする必要あったのかな?
なんならシーン5の13終わりのカット!で終了の方がよかった。
そもそも主人公の母親の話っているかな?まぁそのために作られた話なんだろうが。映画の製作過程やわがまま作家や個性的な俳優陣の物語が十分に引き込まれてしまったので
実は○○でした・・・は、引き込まれた分ガッカリでした。
読書10 チームⅢ 堂場瞬一 実業之日本社
大好きなスポーツ作家・堂場瞬一のマラソンシリーズ。
チームシリーズ第3弾であり、キング、ヒートから続くマラソンシリーズの第5弾。
チームで孤高のランナーだった山城が、今回はコーチで登場。
チームⅠ、Ⅱや過去のシリーズで出てくる選手、コーチらが次々出てきて
ずっとこのシリーズを読んでいる身として楽しく読めた。
チームⅠでは自分のことしか考えていなかった山城の
心境が変化していく展開が面白い。
ベタな感想だが、チームⅣを早く読みたい。
⇒チームⅢ