コミュニティラジオの頃

(27)ポジションが見つかった

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コミュニティラジオの頃 はじめに

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帯広にラジオ局が二局開局する。

そのもう一局の方に見学へ行くと、

たまたまオフイスに貼られてる番組表を見てしまった溝手。

そこに貼られていた放送時間は朝7時から深夜1時。

うちの局は朝8時から夜8時まで。

そもそもの放送時間数が違うねえ。

正直番組表を見た時の感想はそれくらいのものだった。

放送時間は我々スタッフが決めるものじゃないからね。

ところが・・・

このタイムテーブルのことを私が話すと社内が諸々動き出した。

「それはホントか?」

「ホントかは知りませんが、壁に貼られたタイムテーブルがホントならそうじゃないですか?」

「なぜ見た時に教えない?」

いやいや、向こうの局の人がいるところで、あんなところにタイムテーブルがって言えないでしょう。

前にも書いたが、同じ市に二つのラジオ局ができるのは初めてのこと。

ホントは一つだけのはずだが、どちらも開局を譲らなかった。

まっ、ライバル関係なわけやね。

てことは、向こうが朝7時から深夜1時まで放送する。

うちが夜8時で放送終わらせるわけいかないだろう!

って話になって夜の終了時間が延びることに。

プロデューサーが言う。

「夜の放送は特殊だから、溝手くらいしかできる奴いないだろ」

特殊と、溝手くらいは誉め言葉には全くもって聞こえないが、

私にとっては良い風だ。

この一年前、函館のラジオ局を見学した。

帯広に来てから釧路の局も見学した。

どちらもいえること。

平日の放送に力を入れて土日は軽視。

ミュージックバードと呼ばれる東京から配信の番組を流したり

ノンストップで音楽を流したり。

リスナー層がどうなるかは始まってみないとわからないけど、

土日より平日の方が聞いてもらえるよなぁ。

土日はスタッフみんな休んでるしなぁ。

なんとなく土日担当で主要から外れていた気がしてたので、

「溝手くらいしかできる奴いないだろう」

帯広に来て、やっと自分のポジションが見つかりそうな気配である。

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